2017年05月08日
【書評】荻原浩『メリーゴーランド』

荻原浩『メリーゴーランド』新潮文庫、2006 読了。
タイトルからは想像出来ないと思うが、赤字の公共施設の立て直しを命じられた民間出身の自治体職員の奮闘記小説である。
本は毎日読むが、小説はあまり読まない私。だが、テーマが面白そうだったのでGWの一冊で読んでみた。
感想は小説として面白かったのは言うまでもなく、よく取材されててすごい、の一言。
公務員の体質、決裁文化、予算制度、出向制度、市長と議会との関係性、市長の権限と選挙、など教科書を読む前に副読本としても良いかもしれない。
また公務員を目指す人にも自治体職員のイメージを掴むためにオススメ。
もちろん普通の小説として楽しむのも問題ありません。
最後にメリーゴーランドとあるため、市営か三セクの遊園地かな、と思われた方はするどい(蛇足ですが、私も昔『メリーゴーランド』という曲をデビューアルバムに書いたことがあり、その曲が読書中、BGMとして頭の中をグルグル回り続けていました笑)
https://www.amazon.co.jp/dp/4101230331/
Posted by 杉岡 秀紀 at 08:12│Comments(0)
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